2017年7月26日水曜日

琳派・師弟の「朝顔図」

「名作美術館(その219):夏特集」

琳派・師弟の「朝顔図」

今回の当コーナー、比較分類学的な美学的論考など一切無用の気軽さで、ご覧ください。

今回の当コーナーは、夏の花「アサガオ」にちなんだ我が国を代表する二人の絵師の作品です。
俵谷宗達と並び、琳派の代表的開祖と目される尾形光琳の作品ですが、香包みと言う小品です。
「香道」で使用される香木を包む量紙で、内容物の香木は沈香や白檀などが有名で一般的です。
下の1点目は出典先に何のデータもなく、寸法など不明ですが、画面に折り跡があり、実際に使用に供されたようです。

尾形光琳、「朝顔図、香包み」、紙本・金地着色

画面左下半分辺りの朝顔には、白い花芯部と周囲の花弁の曜と言う白い班を、顔料の胡粉にて描いています。
小品とは言え、伸びやかな曲線を描くツルや、たおやかな葉など、琳派の巨匠ならではの洗練された形象です。

尾形光琳、「朝顔図、香包み」、絹本・金地着色、32.7 x 23.8cm、シカゴ美術館蔵

上の朝顔図の香包みはかなり大きなサイズで、絵の左右が連続性を持たせた図案で、閉じると一体化されます。
こちらの方の朝顔の方は、蕾や花弁を横方向から見た図柄も多く、画面を大胆に斜めに横切るツルも見事です。
小サイズの実用品の香包みとは言え、その雅な画面は他の追随を許さない洗練された和や京の芸術の極みです。

「香包み:参考写真」

上2点は、現代に使用されている香包みの写真で、蔦や白梅は光琳の描いた代表的な香包みの図案です。
「香道」のような高尚な趣味こそ持たない筆者ですが、この写真だけでももう既に良い香りが想像されます。
( 今夜は久々にお香でも焚いて、そのアロマの放つ幸せ空間に癒されたいと思いたちました。)


鈴木帰一(きいつ)の「朝顔図屏風(その一部分のみ)」

時代は下って江戸後期を代表する絵師、鈴木帰一の描いた屏風の中の朝顔の一部分を取り上げてみました。
尾形光琳より百年、直接の師である酒井抱一と共に「江戸琳派」を興した画家の傑作であり代表作です。
原画はメトロポリタン美術館に所蔵の六曲一双の大きな屏風ですが、今回はその一部のみを掲載しました。
その図版、以前当コーナーでその全図を取り上げた際にネット上で収集したもので、屏風画面の一部分です。
局部的ながら、逆に朝顔一つ一つの瑞々しさが強調され、このような観賞の仕方も筆者の好きな方法です。



朝顔の蕾も愕も葉も葉脈も全て平面的・装飾的ながら、その形体や色彩の造り出す形象はどこまでも優雅です。
尾形光琳の持つ京の都の馥郁たる雅さとは異なる、その当時の江戸庶民文化独特の洒脱さが伝わってきます。

「空梅雨」以来、夏らしい暑さが続いていますが、「朝顔」たちの浮遊感のある軽やかさが目に染入ります。
昔人のように、夏の風物詩の風鈴・水羊羹・花火等を愛でるように、「朝顔」たちの観賞もまた良い物です。



 市内・森の里小学校で、1年生たちによって栽培されていたアサガオたち。

夏休みに入り、自宅に持ち帰られたアサガオの一鉢。
小学1年生たちのように、ツルが今も伸び盛りです。

* * *

「ミュージック・ギャラリー(その242)」

今回の当コーナー、前回から繋がる懐かしのメロディーを取り上げました。
筆者・遠き若かりし頃の中学生時代のヒット曲で、前回記したようにシングル・レコードの全盛期で、
しかも、そのシングル盤の効用を充分に活かした店舗用ジューク・ボックスの全盛期でもありました。
そんなレコード、その当時の物価ではかなり高価なもので、筆者らの小遣い幾らあっても足りません。
筆者の故郷オキナワでは、シングル盤が1ドル、30cmのLP盤は5ドルはする「高嶺の花」状態でした。
そこで友達の輪が活用され、それぞれが好きなレコードを買い、みんなで回しっこして楽しみました。
それはクラスも男女の垣根も超え、しかも学年の隔てもなく、大量のレコードたちが大活躍しました。
1クラス50~55名で17組、しかも年齢の上下に非常に緩い我が南島では、その人数かけるの3倍です。
そんな中、その自然発生的レコード貸し借り組合、雄に100名程が日々その恩恵を受けていました。
故郷伝統のユイマール(助け合い)精神が、筆者ら中学生の間でも、しっかり息づいていたのです。

そんな中、みんなの人気をさらった洋楽ベスト・スリーのグループの一つの中のヒット曲です。
1~2位は共にイギリスが輩出した世界的人気バンドのビートルズとローリング・ストーンズで、
それに対抗すべくアメリカの芸能音楽界が人為的に世に送り出したアイドル的バンドとして登場、
業界の目論見どおりに、当時のティーン・エイジャーの女の子たちを瞬く間に虜にしてしまいました。
筆者のクラスメートの女子たちも例外なく彼らの大ファンと化して、前述2者の人気を陵駕しました。
硬派や本格派を自称する男子たちには妬ましい「目の上のタンコブ」的存在として嫌がれもしました。
そんな男子たち曰く、
「彼らはホントは楽器が弾けない」「オーディションの寄せ集めだからホントは仲が悪い」云々カンヌン、
でもやはりその魅力的なサウンドには抗えず、アンチを自称しながらも影でこっそり聴いていたものです。
当時流行った彼らの大人気TVショーも、「そんな子供騙しなんか見ない」なんて突っ張っていたものです。
筆者も当初こそ、そんな空気に同調していましたが、ミーハー心をついカミングアウトしてしまいました。
「やはり良いものは良い」。彼らの音楽とはそんな風に日陰にて出会い、聴き始め、熱中し始めました。
そんな彼らのレコード達、クラスの仲良し女子が全て持っていて、いつでも何度でも貸してくれました。
半世紀を経た今聴いても、その当時のカミング・アウト決断は、けっして間違ってはいませんでした。


ビートルズも彼らと同様にその初期はアイドルでした。
後期にアーチストへと変貌したビートルズとは違い、彼らはキラ星・流れ星のまま去ってゆきました。
でもそんな彼らの珠玉のヒット曲、世代を超え時代を超え世紀を超え、聞き継がれ歌われ続けています。
アメリカが最も輝いていた頃の何の変哲もない「たかがポップス、されどポップス」、お聞きください。

「デイドリーム・ビリーバー」、ザ・モンキーズ
  " Daydream Believer " / The Monkees  (1968)
懐かしい面々です。人気一番手Vo.のデイビー・ジョーンズは、残念ながらつい先だって黄泉の国へと旅立ってしまいました。
K.b.のピーター・トーク、G.のマイク・ネスミス、Ds.のミッキー・ドレンツ、みんな子供っぽい面影があったんですね。
歌詞の中のホームカミング・クイーンとは、学年最後のフットボール大会後に選出される学園プリンセス等の意味です。
アウトロへと向かいゆくバック演奏に進入する哀愁を帯びたクラリネット(オーボエ?)の響きも胸に刻まれてゆきます。
「アイム・ア・ビリーバー」「素敵なバレリ」「恋の終列車」「モンキーズのテーマ」等、キラ星・名曲、目白押しです。



ヒットから約10年後、全米で「スノーバード」を大ヒットさせたカナダ出身の歌姫がこの曲を取り上げました。
その淡々とした涼やかな歌声、元唄とは違うクールさが快感で、筆者20数年前のマイカー定番曲でもありました。
アン・マレーはまた当曲以外の、ビートルズの 「I'm Happy Just To Dance With You」等のカバー曲も秀逸です。

「デイドリーム・ビリーバー(カバー)」、アン・マレー
" Daydream Believer " / Ann Murray ( 1980 )
歌詞の内容を説明的になぞって再現した動画も面白いですね。



さて3曲目に参りましょう。こちらは現役活躍中の国内アーチストが歌ったカバーです。
筆者好みのエアー含みハスキー・ボイスと、塩谷哲のリズム感溢れるピアノも快感です。

「デイドリーム・ビリーバー(カバー・ライブ)」、手嶌(てしま )葵(あおい)
Singer: Aoi Teshima,  Piano: Tetsu Shiotani
この組み合わせにこのピアノ・アレンジ、誰の発案かは知りませんが、名企画ですね。
歌とピアノだけの生コラボ、他には何も要らぬ正に一期一会の極上の音空間・瞬間に感謝・感激です。


更に日本語によるカバーの4曲目を取り上げました。
筆者の同世代のシンガー、故・忌野清志郎がタイマーズ名義で取り上げた同曲の、更にそのカバーです。
歌い手は今をときめく才能豊かな女性、最近の梅酒のCMでもその非凡な歌唱ぶりを発揮していました。
こんなに素晴らしいカバー曲 & 天分豊かなシンガーに出合えたことは、この上なく嬉しい限りです。

「デイドリーム・ビリーバー(カバー)」、森川ここね( 主役声・歌:高畑充希 )
アニメ映画「ひるね姫~知らないワタシの物語~」主題歌
Singer: Mitsuki Takahata
その余韻がジーンと心に染み入り残る傑作カバーです。
間奏部分で流れるスキャットの旋律が特に美しいです。
但し残念ながら、傑作曲が必ずしも販売数に結びつかないのが、我が国音楽界の悲しい市場原理です。
アニメ映画の方もヒットしたのか承知していませんが、この動画ダイジェスト版で興味が湧きました。
夜景シーンが綺麗で、何度も再現して見ました。日本アニメの益々の発展が楽しみです。
余談ですが、当学童クラブ内でもDVD発売ホヤホヤのアニメ「君の名は」が大好評です。


色々な色の「デイドリーム・ビリーバー」、いかがでしたでしょうか?
文化とはまさにこう言うもので、様々な個性と色々な時代が溶け合い、人々の心を豊かにしてくれます。
筆者、幼き頃に流行ったこの曲に似たデュ―ク・エイセスの元祖「おさななじみ」も聴きたくなりました。

筆者も若き頃に出会い、色々な思い出を作らせてもらいました。
また歌のタイトルのような生き方をして来たような気もします。
( Even now ? )
感謝

By T講師

2017年7月17日月曜日

アトリエ臨時休業日「海の日」

月曜日・晴れ・暑し
国民の休日「海の日」

アトリエ臨時休業日。3連休の最終日。
その3日間 続けてのブログ・アップにトライしてみました。
企てよりかなり遅れてしまいましたが、以下 楽しんでいただければ幸いです。

「デイリー・ギャラリー(その65)」

「海の日」特集

「海の日」にちなんで、筆者の故郷・沖縄の美しい海の写真をネット上からお借りしました。
画像出典元に撮影地等の詳細なく、筆者にもまた不明な場所多しですが、そんな事お構いなしに気持ち良くなりましょう。

筆者の故郷はその周囲を海に囲まれていおかげで、「海」とは大体いつでも親しい関係にありました。
そんな故郷・南島での「海」話しを少々、記してみます。

 本島北部の西海岸方面か、中部の東海岸か、はたまた先島諸島の石垣・西表島あたりかも知れません。
そのどちらにせよ、砂浜から沖合へと向かって徐々に深くなっていくのが手に取るように分かります。
島と島の間には潮流があって、干潮と満潮の間ではその流れが逆転することがあるので、要注意です。
中高生の頃には、写真に見えるような対岸の島辺りの距離なら、何も考えずに遠泳していたものです。
但し水深の深い外海は水温も急激に下がるので、環礁の境目辺りで身体を充分に慣らしてからでないと、
地元の若者方言(?)で「ガラシマガイ」と言う足先の痙攣などに襲われるので、くれぐれも要注意です。
砂浜に対して直角の珊瑚の岩棚間には引き潮の際の離岸流もあり、ボート遊びの際に戻るのに一苦労です。


 上写真も撮影地記述なしでしたが、ここはもう筆者にはチョー馴染みの深い海で、百名(ひゃくな)の新原(ミーバル)ビーチと断定。
小学3年生の頃より見慣れたサンゴ隆起岩の形ですぐに分かります。潮でえぐられた岩根には無数のコバルト・スズメが群れていました。
泳げない子には、大人達が1m程の深さまで抱いて連れてゆき、砂浜を背に放し、息と視界が確保可の「犬かき」を教えてくれたものです。
筆者もこの海で泳ぎを覚えたと言っても過言ではなく、潮の香りやおにぎりの海苔の匂いが鼻腔の奥で今すぐにでも漂い出してきそうです。


筆者 小学生の頃より、波打ち際で海に足を向け仰向けになって目を閉じ、波の満ち引きに身を任せるのが大好きでした。
耳元では波の泡(あぶく)や砂の音が寄せては返し、閉じた瞼の中には虹色の光彩が現れ、大いに至福を感じる時でした。
遠方のヘリの音が大きくなったり鈍くなったり、いつしか寝入ってしまい、身体が斜め横向きになっていたこともしばしば。


たっぷりと泳いだ後のその疲労で重くなった身体と瞼に、夕刻の景色と風がこれまた至福の第2頂点でした。
耳の中で風がゴロゴロ響き、潮水で洗われた瞳は充血し、洗い流せなかった海水が手足に塩の結晶を造り出し、
海からのもう一つのプレゼントである浜風が、筆者らの疲れ切った身体周りを心地良く吹き抜けてくれました。



中学生の頃から本格化したキャンプでは、夜の暗い海の潮騒が神秘的で、何か不思議な気持ちにさせられたものです。
高校時代には夜のビーチ・パーティー(故郷ではパーリ―とも)も本格化し、楽しい思い出も増えていきました。
但し飲酒しての水泳は絶対に禁物で、筆者も自由が利かぬ重い身体で、怖い経験をしたことが一度だけあります。

幸いにも「海」と親しめ、楽しい思い出をいっぱい作れたことは筆者の故郷時代の最も幸福な経験の一つです。
残念ながら「海」は筆者の中では過去の存在となってしまいましたが、心の中では今も目映く輝き続けています。
故郷の水清き「海」に大感謝。

* * *

「ミュージック・ギャラリー(その241)」
懐かしの「海歌」特集

そんな訳で今回の当コーナー、筆者チョー若かりし頃の海にまつわる懐メロを少しばかり集めてみました。
しかも筆者中学時代にのめり込み、足繁く通った市内・波の上海岸にあったボートハウスでの思い出の曲たちです。
ボートハウスは海岸から桟橋を介して突き出た海上の木造建屋で、沖合側にボート乗り場スロープがある構造です。
人気スポットながら、平日は地元の筆者ら中学生と仕事明けの米兵らの独壇場で、泳ぎやボート等を堪能しました。
そこの数軒のデッキには当時流行のジュークボックスが設置されていて、これらを聞きながら皆で踊ったものです。
以前にボートハウスのジュークボックス特集では、洋楽を取り上げましたので、今回は邦楽を中心にお届けします。

「白いサンゴ礁」、ザ・ズーニーブー(1969年)
イントロの涼やかなオルガンの調べに続くベース・ギターの隆起下降グリッサンド、
そして始まるボーカルの町田義人氏の端正な歌声、今聴いても新鮮な名曲ですね。


時代はもう少し遡ってグループ・サウンズ全盛の頃のヒット曲を続けてどうぞ。
筆者と同世代近辺の方々にとっては、懐かしさいっぱいのメドレーだと思います。

まずはこの曲、作曲家のすぎやま こういち氏が沖縄の琉球音階を基に作った人気No.1グループのデビュー2曲目です。

「シーサイド・バウンド」、ザ・タイガース(1967年)

ボートハウス上で、みんなで振り付けも真似て歌って踊りました。今でもゴーゴーやモンキー・ダンス、得意です。
但し、身体の大きな米兵たちが加わると、デッキが大きく揺れてレコードが針とびを起こすこともしばしばでした。


G.S.御三家(ブルー・コメッツ、タイガース・スパイダース)の一角を占めたユニークさではNo.1のグループのヒット曲を3曲続けます。

「真珠の涙~赤いドレスの女の子(メドレー)」、ザ・スパイダース(1968年)

「夕陽が泣いている」、ザ・スパイダース(1966年)
海辺に夕刻の気配が漂い出す頃、誰からともなくリクエストされ、ボートハウスの空気に哀愁を漂わせました。
ツイン・ボーカルの一人、マチャアキ(堺正章)の独特な歌唱法、南島の夕暮れ時にもとても似合っていました。


「海歌」どんどん行きましょう。こちらは歌謡曲の大ヒット曲で、レコード大賞も受賞した人気曲です。
ボートハウスでは平日が休みの成人男性や、試験休みで訪れた遠方の女子高校生達が選曲していました。
照れながらも制服姿でぎこちなく踊る女子高生ネーネー達の姿、今も眩しく脳内網膜で焼き付いています。

「天使の誘惑」、黛ジュン(1968年)

名曲揃いの黛ジュン、もう1曲行きます。
こちらに「海」は出てきませんが、ボートハウスに来ていた仕事明けの米兵たちに好んで選曲されていました。
彼らは那覇航空隊の所属だとの事で、自分たちをメカ―二「We're Mechanic.(整備士)」だと言っていました。
彼らはその後の夜の帳が降り始めた頃には、近くの歓楽街へと足を運ぶのが常で、
そこでの女性達との交流を楽しみにして、その序曲として選んでいたのかも・・・。
以前、当コーナーで紹介済みのロニー・フライ(Ronnie Fray)の名曲「波の上慕情(Road to Naminoue)」も、
そんな背景で作られたのだと容易に想像でき、筆者とも小~中学生の頃に何処かで遭遇しているかも知れません。

バックの哀愁を帯びたエレキ・サウンドと、黛ジュンの粘るような歌声が、黄昏時にピタリとハマッていました。

「霧の彼方に」、黛ジュン(1967年)

彼ら数人の米兵は良い加減に酔いが回ると、お互いを異性に見立て、チークダンス等を男同士で踊り出しました。
時には筆者らの仲間の一人がそんな彼らに捕まって、無理やり手や腰を掴まえられて、皆の笑いを誘っていました。

*

でも筆者ら中学生と米兵達との間にも共通の合図があり、それが下に登場するロマンチックなインスト曲の存在でした。
辺りに薄暗さが忍び寄る頃、幾分涼やかに感じられる潮風が吹き、両者の内の誰かが例外なく必ず選曲したものです。

「ブルー・スター」、ザ・ベンチャーズ(1966年)
" Blue Star " / The Ventures

この曲が始まり、そして終わる頃、米兵たちと筆者らは海に背を向け、お互いに別れを告げ、分かれるのでした。
筆者らは家路へと繋がる住宅街やバス停に、彼らは徒歩にてネオンの明るさ輝きが増し始めた歓楽街へと・・・。

そんな風に、南国南島の都会の海辺の1日が終わりを告げるのでした。
筆者らにとっては正に「天国」そのもの。
押し迫った受験勉強が身に入らぬ訳です。



「追記:ボートハウスのジューク・ボックス選曲:洋楽ベスト5」

以前のこのコーナーで紹介したジューク・ボックスの洋楽でのベスト5をついでに記しておきます。
時期や店によってもどんどん変わっていたので、筆者の独断的・個人的印象で選ばせてもらいました。
大体、こんな具合です。

「 ロックンロール・ミュージック 」他 / ザ・ビートルズ
「サティスファクション」/ ザ・ローリング・ストーンズ
「あなただけを」/ ジェファーソン・エアプレイン
「10番街の殺人 」/ ザ・ベンチャーズ
「朝日のあたる家」 / ジ・アニマルズ
「恋は水色」 / ポール・モーリア楽団

あれっ?6曲になってしまいましたね。でもこうして見てみると、どれも外せない名曲揃いですね。
「恋は水色」は米兵達からも支持されていて、当時、米国本国でもNo.1を獲得したことを後日 知り、
通常は外国曲を聴かない米国では「上を向いて歩こう(スキヤキ)」同様の異例のヒット曲だとの事。
波の上海岸のバートハウス内ジュークボックスは数台あり、店によってかなりの違いがありました。
今日はこの曲が聴きたいから、今日はここ、明日は向こう、と音楽行脚も積極的に行っていました。
大体の平均で邦楽が3割、G.S.物が3割、洋楽(映画音楽含む)が3割と言ったような割合でした。
1曲10セントで、25セント・コインだと3曲が選曲できたような記憶があります。
レコード盤がメカニカルに選ばれ、ターンテーブルに運ばれ、針が落とされると言った一連の動作、
今も記憶の網膜上に強烈に焼き付いていて、音が出た瞬間の爆発的音量も記憶の鼓膜を揺るがします。

今となって懐かしい筆者・中学生時代の脳天気でキリギリス的な若かりし頃の思い出です。
もう半世紀(!)も経ってしまった遠い過去の、未だ輝きと鮮やかさを失わない一断片です。
以上、「海」から多少脱線したような感ありですが、楽しんでいただけたのなら幸いです。

By 講師T

明日から小学校も短縮授業。
いよいよの夏休みが目前に。
空(から)梅雨のままの、梅雨明けも近し・・・。

2017年7月16日日曜日

アトリエ臨時休業日

「デイリー・ギャラリー(その64)」

「森羅万象ギャラリー(その19)」

「日常・切り取り写真」

筆者、長年使用のガラケーを、遅ればせながら2ヶ月ほど前にやっとのことでスマホに変えました。
筆者ガラケーとは異なるそのスマホの超広角パノラマ的・画角と画質が気に入り、日常の何気ない風景を撮影し始めました。
昨年末より風景を撮るのに35mmカメラ換算で24mmの広角レンズを装着した一眼レフ・デジカメを使用していましたが、
重い上に何よりも携行にかさばり、また肝心な画質や色彩も画素が高密度な割に、筆者の好みではありませんでした。
日常使い10年以上にもなる筆者愛用のチョー古いオンボロ・デジカメに取って代るだけの利点を見い出せませんでした。
そんな時に出会ったスマホ・カメラ、ズーム・アップ時の手振れピンボケ等、小型ゆえのそれなりの難点もありますが、
何よりもお気軽なハンディ―さが最大の美点で、今後は有効活用してゆくつもりです。

と言うことで、日常の片手間で撮ったこれらの写真、パノラマチックな超広角の画角、筆者には新鮮で魅力的です。
いつも見ている「大山・丹沢の山々」の光景、その気象状況でなかなか雄大でドラマチックな雰囲気で撮れました。
下の撮影場所は、筆者が以前住んでいた毛利台郵便局近くの住宅地からの眺望です。







ほぼ同じ地点から撮った大山の夕刻、正に「一期一会」の気象の織りなす美しい光景です。


こちらは、毛利台から愛名方面へと抜ける縦貫道路です。夕刻のピンクと黄色の雲が綺麗です。



下は、いつも撮っている県立七沢森林公園際からの大山・丹沢の景色です。里山の雰囲気が良い感じです。



下2点も、いつも撮っている小野橋近くの田園地帯です。


筆者が好きな風景にはやはり雲々の存在が重要で、彼らが織りなす光景が筆者の撮影心を掻き立ててくれています。
梅雨明けともなると、頭上の空には夏空の主人公、積乱雲の「入道雲」様たちがぞくぞくと登場してきます。
その白銀に輝くモクモクの雲々との出会い、もうすぐで楽しみです。


日常の中で出会う季節花々もまた筆者の目を大いに楽しませてくれています。
下は下古沢の厚木斎場脇の蓮池で撮った蓮の花たちで、最盛期を迎えてつつあるようです。



蓮池の水面(みなも)に映る青空を強調するため色調を調整してみました。


下は筆者自宅玄関で咲くハイビスカス(鉢物)です。露出補正でアンダー気味に撮らないと色がとんでしまいます。
こちらは愛用のオンボロ・デジカメにて撮影。画素貧弱ながら、絵画的なレンズの味が筆者長年のお気に入りです。



同じ花ですが、光線具合で色調が変化して見えます。1日で散ってしまうのが勿体ないですよね。
筆者幼き頃に最も身近にあった花で、故郷の辻々で生垣として活躍。赤い花がアクセントでした。
故郷では「アカバナー」と呼んでいて、時々グソーバナとかブッソウゲと呼ぶ大人達もいました。
前者のグソーバナ(後生花)は黄泉(よみ・あの世)の国の花と言う意味で、仏壇やお墓に飾られた花との事。
仏桑花(華)にも仏の字が充てられ、中国では芙桑花とも記され、日出ずる東海の国の神木と言う意味だそう。
筆者の故郷の南島の花と古来の風習を指しているのかも知れませんね。



下は市内各小学校・低学年の子たちが校内で栽培している「アサガオ」たちです。
給水器とプラスチック製のツル巻き円周支柱のセットで栽培しやすそうですが、個人的には支柱の色が派手過ぎだと思います。
せっかく綺麗に咲いた繊細・微妙な色がその高彩度ハデハデ下品な人口色で、観賞が疎外されて、あまり素敵に見えません。
数校の小学校の中でも、比較的ソフトな色調の支柱で栽培されていた(森の里小の)アサガオたちにスマホを向けてみました。



「日常・切り取り写真」、今回は風景と花に焦点を当てて、アップしました。
その内、これらの写真を筆者の作品作りなどに活かしてみたいと考えています。

最も多くよく利用される「人物スナップ」以外にも、室内の何気ない一角も良いもので、何年後かに見ると懐かしく感じられます。

* *

「追加判:自宅近所散歩」

日曜日、自治会・集会への参加がてら、近所の森の里プロムナード(遊歩道)の一部を散策、撮影しました。
素晴らしい住環境に巡り合えたことに感謝です。

適度な緑に囲まれるのは、気持ちの良いものです。

この空梅雨で、季節の花・アジサイもヘタリ気味です。


静かな休日の午後散策、チョー久々です。

繊細な芙蓉の花がちらほら顔を覗かせている様は、何だかとても良い雰囲気です。


筆者目的地の森の里3丁目・自治会館(裏手)。

表の公園に面する庭側には、住民有志たち手作りのピザ釜もあります。
以前、参加したガーデン・パーティー、あれは何年前のことだったか?
我が町、全体的な高齢化の半面、子育て環境を重視した若い所帯も少しづつ増えつつあるとのこと。
自治会の皆様には大変お世話になっているので、少しでも恩返しのお役に立てればと考えています。
充実した連休となりました。

* * *

「ミュージック・ギャラリー(その240):鎮魂歌(その3)」

今回の当コーナー、前々回の「いつも何度でも」を三度(みたび)取り上げました。
今回は歌詞の英語訳詞について、焦点を当ててみました。
直訳に近いものや意訳を含め、多くの動画がネット上には存在し、それぞれの解釈や違いがあって興味深い限りです。
今回のカバー、実は筆者が最も気に入っている曲ながら、検索で見つからずこのコーナーでの紹介を諦めていました。
ところ後日、別の言葉のキーワードでの検索中に、偶然にもこの一番のお気に入りのバージョンがヒットしました。
この位いの低いキーが筆者の個人的な好みではあり、英語訳詞の方も直訳に近いニュアンスを持っているようです。
歌手の名前もないこの動画、今まで当コーナーで紹介済みの他の「カバー曲」等とも聞き比べてみてください。

「いつも何度でも(Itsumo nandodemo : Always with Me)」,From Animation " Spirited Away"

筆者ここ最近のチョー愛聴盤、いかがでしたでしょうか?
淡々・楚々とした歌唱が、筆者個人的には詞の内容を表してくれているような気がしています。
バックの生ギターと風琴ぽいオルガン(?)の重奏も幽体離脱のような浮遊感が想起されます。


今回の当コーナーの楽曲、歌の題名のように何度も登場してしまいました。
次回は明日の「海の日」の特集でもお届けしようかな、と目論んでいます。

By T講師

2017年7月15日土曜日

ウィークリー・ダイアリー(その14)

「ウィークリー・ダイアリー(その14):7月中旬」

今回の当コーナーは梅雨本番の中盤の時節ですが、空梅雨の晴天が続いています。
このまま降雨不足のまま、梅雨明けとでもなるのでしょうか?少々気がかりです。

では早速
「学童クラブ便り」
と参りましょう。

「自主参加型・学童美術教室」

今週の動きとしては、
キッズ・クラスのない曜日に、筆者1階アトリエにて自然発生的・絵画教室が始まりました。

前回のこのコーナーで紹介した小2二人が、先週に引き続き1階アトリエにも訪れ描画を開始。
それまでの1年半、学童美術教室に全然参加していなかった二人だけに珍事件と言えるかも。

Senちゃんとその作品「木登りネコちゃん」

Sanちゃんとその作品「メジロ」

前回のチョー久々描画の「シマリスちゃん」同様の無作為の可愛らしさが秀逸です。
これで味を占めて開眼、描画好きになってくれると、筆者としても嬉しい限りです。


「新入1年生たちも新規参入」

上記・小2二人の作品と話を聞きつけた新入1年生のNgちゃん、筆者1階アトリエを訪ね、描画を始めました。

Ngちゃんと、先週に小2女子二人が描いた「シマリスちゃん」。上手です。

そのNgちゃんの作品と話しを聞きつけた他の新入り1年生二人も、Ngちゃんと共に翌日から参入。
小2女子二人から始まった自主発生的・美術教室が、どうやら1年生たちにも飛び火したようなのです。

仲良く並んで描画に集中する新入1年生3名。

Ngちゃん、シマリスちゃんの次には、「ハムスター君」を描きました。

初参加のYrちゃんは「ネコちゃん3匹3種」を描きました。
真ん中のSiちゃんは描画開始早々に帰宅時間(送り)となってしまい、中座。その後に乞うご期待。

2点目を描き上げたNgちゃん、今度は別のお友達(Knちゃん)と連れだってやって来ました。
と言うことで、本日も早速の描画開始。


初参加のKnちゃんとその作品「花々」。白い画用紙上の形体と色彩の対比が美しいですね。

Ngちゃんの3点目作品「木登りネコちゃん」。表情がユーモラスで可愛いですね。

前日の花の描画で味を占めたKnちゃん、帰所早々にNgちゃんと共にやって来ました。
本日もまた早速の描画開始。筆者、煽られっぱなしです。

Knちゃんと2作目作品の「花々-2」。今作も楚々として美しいですね。

Ngちゃんの4作目「緑に囲まれたワンちゃん」。やっぱり可愛い表情と味のある筆触が良いですね。


「その後、3~4年生も参加」

上述の1~2年生たちの作品とその話しを聞きつけた3~4年生の中からも描画開始組が現れました。

久々描画のRrちゃん(小4、おてんば組のドラムス担当)、マグロを見事に活き活き描写。

こちらも描きかけデッサン久々再開のJnちゃん(小3)。

諦めずに再開した金魚のデッサン、こちらもまた動きも感じられる活き活きとした描写になりました。
ソフトなタッチの鉛筆の調子が小気味良いですね。おめでとう。


火曜日・木曜日はアトリエ・キッズたちの授業が1階アトリエにて行われるため、上述の小2二人も新作描画が進まず、欲求不満に。
今までとは違う彼女らのやる気を冷めさせるわけにはいかず、来週も時間の許す限り、1階アトリエを開放したいと思っています。

新入1年生たちもまた然りで、そのやる気を後押ししたく考えているので、来週も1階アトリエは盛況になるかも知れません。
「乞う ご期待」

描画中断のSnちゃん。  2作目開始のYrちゃん。   初登場のYiちゃん。

来週もがんばってね。

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水彩画作品完成のご褒美にと、各種の楽器演奏をせがまれました。
筆者に断る理由はありません。早速色々と楽しんでもらいました。
美術も音楽も表現することに於いて、共通する点は多いものです。
両者が子どもらの体や心の中で、互いに刺激になることでしょう。



みんなの器用さ・機転の良さ・情熱に感心させられた指導者冥利に尽きる1週間となりました。
(*^-^*)

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「学童バンド便り」

「おてんば組」、今月末に開催予定の「新入生歓迎会」に向け、その練習を本格化させました。

演奏する曲目の仕上げに余念のない面々。久々の熱さが蘇っていました。

左:新曲の歌の練習も本格化。          右:本番を想定しての陣形も。

「おてんば組(筆者のみの仮称)」の彼女たち、日々のバンドの基礎練習よりも数段テンションが上です。
彼女たち、自己表現に関しては貪欲で、チョー張り切っています。
テスト前の一夜漬け勉強、若き頃の筆者も身に覚えがありますが、
でもほんとは日々の地味で単純な反復練習の方が大切なんですよ。
「ローマは1日にして成らず」「ちりも積もれば山となる」です。

「門を更に叩くも良し」また「去るも忘るるも良し」
「全ては神の思し召し」。筆者は機会を与うるのみ。

(もう一方のバンド「チホチホ組(これまた筆者のみ仮称)」は今週メンバー揃わず、練習なしでした。残念。)

「 頑張って。」
(*^-^*)

By T講師