2017年10月18日水曜日

MOA美術館・ 厚木・児童画展(2017年)

「デイリー・ギャラリー(その68)」

お待たせしました。
撮影時の照明による色カブリの色調補正が、予想以上に時間がかかってしまいました。

「MOA美術館・厚木・児童画展(2017年):大特集」

厚木市文化会館・正面玄関

展覧会場にて行われた入賞者・表彰式の様子

先日15日(日曜日)、季節外れの冷たい雨の中、子供たちの絵を見に行ってきました。
毎年 楽しみにしている催し物で、子どもらの素晴らしい感性に、多くの感動と刺激・癒しをも貰っています。

今回のデイリー・ギャラリーはその大特集で、入選作品から約105点の児童たちの作品をアップしました。
アトリエ・キッズや学童クラブの入選作品のみならず、会場を飾る筆者の好きな作品も併せてアップしました。
それぞれの作品の掲載許諾は取っていませんが、主催者による撮影可なので、自由に掲載させていただきました。
もっと少数に絞って、その抜粋編も考えたのですが、筆者の心に響いた作品多数ゆえ、出来得るだけ掲載しました。
実際はもっとアップしたかったのですが、ピンボケ等、撮影不良等で見え辛いものは、惜しみつつも除外しました。
また会場での撮影不可(作品前で保護者の歓談中)や、照明の反射で見えないもの等、撮影を諦めた作品も多数です。

前置きが長くなりましたが、厚木市内の小学生たちによる児童画の力作・快作の数々、以下ご覧ください。
季節外れの冬のような雨と寒さの日々、しばし忘れて心温まる時が過ごせることと思います。

* * *

第1部「アトリエ・キッズ編」

まずはアトリエ・マイルストンのキッズたちの作品から紹介しなければなりません。
夏休みの間に描いた学校宿題の絵画、応募した作品は全員が入選、会場で再会しました。
(低学年より順次掲載、但し画面の都合上、兄弟・姉妹はその限りではない場合もあり。)

 左:MiSちゃん(小1)作。      右:YHちゃん(小1)作。

左:MiMちゃん妹のYuzちゃん(小1)作。      右・SyA君(小2・2年連続)作。

 左:TY君(小4.2年連続)作。      右:SH君(小6・2年連続)作。

 左:Yuzちゃん姉MiMちゃん(小4)作。     右:KMちゃん(小5)作。
右のKMちゃんの風景は筆者故郷の田舎家ですね。KMちゃん自宅で製作。その抒情豊かな描写力、健在ですね。

 左:M姉弟の弟HM君(小3)作。      右:姉のKaMちゃん(小6)作。

  仲良し2人。左:YuM君(小6)作。    右:KM君(小5)作。

KM君、賞もいただきました。おめでとう。

以上12作品。

* * *

「学童クラブ編」

こちらからは、マイルストン学童クラブの子どもたちの作品です。

 左:Knちゃん(小1)作。      右:Ks君(小1)作。

 左:Ynちゃん(小3)作。      右:Kr(小3)作。

左:Czちゃん(小3)作。     右:Wk君(小4)作。

 左:Jn君(小4)作。      右:F/Chちゃん(小5)作。

 元・学童のKt君(小4)作。入賞しました、おめでとう。

 夏休みスポットのN兄弟(小6&小4)、共に入選です。

以上、学童クラブ関係11作品、アトリエ・キッズとの合計で23作品が入選しました。
みんなの制作中の頑張りや失敗・成長等に立ち会えただけに、その感慨もひとしおです。

* * *

「筆者が選んだその他の入選作品抜粋編」

他にも多くの好作に出会えましたが、画面保護のフィルムが照明に光り、どうしても撮れない作品が多数ありました。
残念ながら撮影を諦めたり、撮影後にアップを断念した作品も数多くあり、何だか複雑な心境ですが、ご覧ください。

左右共に小1男子作(右:ちぎり絵)。

左右共に小1女子作。

左右共に小1女子作。

左:小1男子作。        右:小1女子作。

左右共に小1女子作。

左:小1女子作。 中央:小1男子作。 右:小1女子作。
右のハワイの夕暮れ、空の表現が秀逸です。

左右共に小2女子作。
左の伝統的な力強い描法も、右の階調を用いた人物も、共に極めて魅力的です。

左右共に小2女子作。

小2女子作。一心に水中を覗き込む父娘の姿、水音をも届く川の流れ、小2女子とは思えない臨場感です。

左右共に小2女子作。

左右共に小2女子作。

左右共に小2男子作。

左右共に男子作。

左:小2男子作。右:小2女子作。共に詩情あふれる写生画です。

左:小2男子作。        右:小2女子作。

 
左:小2女子作。    右:小2男子作。

左右共に小2男子作。

小2男子作。宇宙を疾走する特急、迫力ものです。

左右共に小3女子作。オシャレな色感が心地良いですね。

左右共に小3女子作。
シンプルな構図に漂う抒情ある光が共に秀逸です。

左右共に小3女子作。

左右共に小3女子作。同じ蝶々でも個性や世界が違って共に良い雰囲気です。

左右共に小3女子作。美味しそうなカラフル・フーズ、そのハーモニーも快感です。


小3女子作。タイトルは確か「奈良公園のシカ」だったと記憶しています。筆者の心に残った作品の一つです。
何ショットか撮影試みるも、保護用ビニール(特に皺々)のテカリが禍いして、結局これがベスト・ショット。
柔らかな光線と餌づけの作者とシカの織りなす感情と抒情が画面に充満していて、詩情豊かな絵画の真髄の様。
水彩絵具の調色と筆致が繊細で、その織りなす空気感には我が国ならではの風土や歴史が内包されています。
こんな素晴らしい感性に出会えることがこの展覧会の魅力で、心が洗われるようで、立ち去り難かったです。

左右共に小3女子作。

左右共に小3女子作(右は、ちぎり絵)。

小3女子作「妹の立ち合い出産」。
ユニークな題材&凄い迫力(全員の顔がチョー素晴らしいです)。逆さ・顔半分のママ、傑作です。

小3女子作。

左右共に小3女子作。同じく空を飛ぶもの。どちらもカッコ良いシルエットで、完成度高し。
左作品、大空も機体も飛行場もその光も臨場感・抜群。右の青いツバメ、何だか絵本の見開きページの様。

人物画:左は小3男子作で両親の絵(!)。右は小4女子作で自画像。共に味わい深い作品です。

左右共に小4女子作。

小4男子作。造形的形体&色感 良いですね。

左と中央:小4女子作。右:小4男子作。洒落ています。

小4女子作。リアルさ、迫力、緊張感!


小4女子作「キャンプで見た夜空」。水面に映った星空と、その様子を見る子供らの表情が良いですね。


小4男子作「父のふるさと(山口県萩市)」。
タイトルが泣かせます。水彩風景画の王道とも言える素直な観察・描写力が秀逸です。


小5女子作「冷たく澄んだ水のカーテン(軽井沢・白糸の滝)」。
岩壁を伝う水流や飛沫、その水面の波色。背後の繊細な緑。振り返るマンガ風な顔。傑作です。


小5男子作。記念写真が元かも知れませんが、絵画の良さに軽くたどり着いているようです。


小5男子作。ユニークな大胆な構図。ねっとりとした色調。


小5男子作「広い海」
小さな細部をコツコツと積み重ねた画面、大迫力です。鉛筆描きの魅力も快感です。


上作品の部分拡大図、


小5女子作「湖」。
この絵もまた筆者の大好きな作品です。水面に反射する子供たちの声や、様々な生命たちの息吹も感じられます。
水面に映る様々な形の樹木や、前景の水草たちが等価で描かれているのも不思議な視覚を生み出しています。
美しい地球、美しい我が国の風土を小さな声で囁きかけてくるような、そんなつましさも魅力の一つです。
女子ならではの傑作。


小6男子作「僕の妹」。写真を見て描いたのかも知れませんが、その隅々は写真を超えています。
遠い昔、筆者も同じ年頃に妹が出来ました。でもこんなに素直に喜びを絵には出来ませんでした。
顔のみならず手足の表情など、画面には作者の愛情が溢れていて、もう涙(なだ)ソーソーです。

「ブサカワ・ネコ3態」

小5女子作。良い面構えですねえ~。

左右共に小6男子作。この子たちもまた面構えが立派ですね~。
構図も大胆で、右のネコなど旅館の有名な女将(おかみ)ネコとのことで、背景の風鈴や桔梗も良いですね。

左右共に小6女子。

小6女子作「小学生、最後の誕生日」。姉妹?双子?お友達?

小6男子作「真剣勝負」。
3人の活き活きとした表情と仕草、金魚柄のガラス風鈴、青畳でお昼寝中のニャンコの後姿も微笑ましいですね。

左右共に小6女子作。見て、受けた感動を紙面上に丁寧に塗り込める誠実さが、心にグッと来ます。

小6女子作「家から見える風景」。
写生ならではの俯瞰・臨場感が素晴らしいです。

以上、筆者の好きな作品を中心に105点ほどをアップさせていただきました。
児童らの瑞々しい感性で捉えられ、塗り込められた絵画。お楽しみいただけたかと思います。
その他にも20作品ほど、時間・撮影数・各条件の許す限り筆者のカメラに収めましたが、
残念ながら、撮影・編集時の諸般の不都合・不適格にて当コーナーへの掲載を断念しました。

「筆者雑感:児童画展を見て」

熟漬け、ゲーム漬け、スマホ漬け等、現代社会の諸問題が児童らに与える弊害が云々されて久しいですが、
この展覧会を飾る数々の絵画を見る限りは、感受性を基盤とした児童らの観察力や描写力は今なお健在で、
むしろ、その発想・着想力など更に向上しているようで、筆者らには頼もしくも力強くも感じられました。
入選した児童らは全体のほんの一部なのかも知れませんが、作品世界を見る限り、健全で好ましものです。
逆に児童らの絵画作品を見ることで、筆者らは感動をもらい、癒しを感じ、明日への活力をも貰えました。

児童らの成長と共に観察力や描写力は向上してゆきますが、無心・無作為な絵心は衰退していきがちです。
その年齢・その瞬間の感性だけが定着・視覚化できる絵画の魅力は、一過性の宝物のような貴重なものです。
今回の機会に、そんな児童らが生み出した素晴らしい宝物たちに出会えて、筆者もまた幸せを貰えました。

入選した出品作が手元へと戻って来たら、是非いつまでも大切に保管していただければと願っています。
額装して鑑賞する際は、UVコート仕様のアクリル板利用にて、直射日光の当たる場所を避けて下さい。
十代のある一時期において、過去の自己を否定し、自らの絵画作品を捨てる子も現れるかもしれませんが、
(実は筆者です)
その前に保護者の手で大切に保管し、頃合いを見計らって再度、作者の目に触れられるようにして下さい。
何故ならそこには、
その時(真の成長後)になって初めて分かる自らの素晴らしい宝物が時限爆弾のように封印されているからです。
ご両親の愛と共に・・・。

最後に、
市内の児童らの珠玉のような絵画作品、筆者の好みだけで勝手ながら当ブログへ掲載させていただきました。
当ブログを美しく楽しく飾らせてもらい、ありがとうございました。
作者の児童や保護者の皆様のご理解・ご了承いただければ幸いです。

責任編集担当:アトリエ・マイルストン主宰・代表、当真(とうま)英樹
乱文にて失礼

0 件のコメント:

コメントを投稿