2017年6月19日月曜日

雨情緒の絵と音

月曜日・晴れ

「名作美術館(その217):雨情緒」

「梅雨」の季節にちなんで、毎年恒例の雨の絵を選んでみました。
ネット上からお借りした今回の作品、現代社会の都会の情緒がリアルで心地良い空気感です。
アクリル画の描き方を説明したサイトの中の作品で、ダウンロードも可との事で紹介します。

「レイト・レイン」、マーク・バー(アメリカ)、アクリル画
" Late Rain " , Mark Barr(U.S.A) ,  Acrylic

その作品名、「黄昏時の雨」とか「晩雨」とかとでも訳せばよいのでしょうか、その臨場感が快感です。
但し、
この作品、お借りしながら「上から目線」で何ですが、惜しむらくは人物の表現に多少の難があります。
後姿の歩行者の手足(特に足)のフォルムが稚拙で、向こう側・奥の女性の脚が歪(いびつ)な形です。
製作にあたり、背景と歩行者の人物を画面上で合成したと思いますが、その際の詰め甘かったようです。
とは言え、
建物の狭間で堆積する湿り気を帯びた空気や、歩道上に反射する光班はこの上もなくリアルで秀逸です。
歩道の奥へと吸い寄せられる構図も巧みで、歩行者の行き先や鑑賞者自らも出演者と化してしまう臨場感が何よりも魅力です。
単なる一場面でありながらも、その前後の時間や物語を想像させてくれるのもまた絵画の絵画たる所以と言えるでしょう。

* * *

「ミユージック・ギャラリー(その237):雨の季節(その2)」

今回の当コーナー、前回からの「雨」繋がりで、この季節らしい湿度を伴った「エアー(吐息)」繋がりです。
以前このコーナーで取り上げたサント&ジョニーの名曲の別カバー(前回はレスポール判)を、お届けします。
不思議な空気感が心地良い佳曲です。

「スリープ・ウォーク」、ルネ(レネー)・オルステッド
" Sleepwark ", Renee Olstead (U.S.A), 2013
バックのスティール・ギターの旋律が、夜のまどろみと浮遊感を醸し出していて、影の主役を張っています。
スリープ・ウォ―クとは「夢遊病」のことで、2番の歌詞のスリープ・トークは文字通り「寝言」のことです。
切ない歌詞が舌足らず風な歌唱法とフィットしていて、4番の歌詞最後の願いが健気でいじらしくて良いですね。
1989年生まれの若手ヴォーカリストで、筆者好みの吐息をうまく活かしたハスキーな歌声・歌い方が魅力です。
名前の発音が不明で、ネット上には2通りあったので併記しました。ライブ映像での紹介動画など探してみます。
ちなみに筆者個人的な意見では、「レニィ」か「リニィ」の方が米語的だと思うのですが、いかがでしょうか?


次はインスト曲(器楽曲)ですが、やはり霞がかったミスティーな音色が、この季節にハマっています。
装飾音を敢えて抑制したような朴訥な旋律が、緩やか・たおやかな湿度ある空気間を生み出しています。

「ムーン・リバー」、アレックス・フランシス(アルト・サックス演奏)
" Moon River ", Alex Francis ( Alt Saxophone)

カバー曲、スタンダード曲好きな筆者、同名曲でネット検索して、色々な個性に出会えることが喜びです。
国境を超えたアマチュアの歌手や演奏者などの動画も無数にあり、気がつくと深夜なんてことも度々です。
現実はこんなことしている場合ではないのですが、ついついネット・サーフィンに溺れて流されて・・・。
良い時代(?)です。

今夜も更けてまいりました。
お休みなさい。
Z z z  ・・・

By T講師

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