2017年5月5日金曜日

「こどもの日」小さな来訪者たち

「こどもの日」
快晴・快風

全国的にほぼ好天に恵まれ、各地では何十万匹(?)もの鯉のぼりたちが凱風・五月晴れの宙に舞いました。

森の里・若宮公園の鯉のぼりたち

南風を飲み込んで、宙を泳ぐ鯉のぼりたちの雄姿

ベスト・シーズン、最快適季節・・・、どう表現したら最適なのか分からないほど快適な季節です。
この国に、この時代に生まれて良かったとつくづく実感する日々です。

 * * *

「 小さな来訪者たち 」

旧知のKさん一家が、連休を利用して遊びに来てくれました。
亡くなられた夫君とその奥様(左から2番目)は、妻・M講師の発掘調査団・時代(30数年前)からのご縁です。
その娘 Aちゃん(右から2番目)は赤ちゃんの頃からのお付き合いで、とても恥ずかしがり屋の内気な子でした。
成長後、Aちゃんは都内の美大に進学、その4年間は筆者の版画工房にバイトで来て、とても頑張り屋さんでした。
その後、京都の美大・大学院で日本庭園の造園を学び、その時の縁で夫君(右端)と結婚され、家庭を築きました。
京都の夫君の祖父は何と筆者と同じ沖縄出身で、しかも筆者父と同じシベリア抑留と言う戦時経歴の持ち主でした。
偶然とは言え、旧陸軍は同県出身者部隊と言う編成ゆえ、筆者父とは知人だったかも知れず、不思議な縁に驚きました。
しかもお婆ちゃんとなったKさんも、現在は市内小学校の児童クラブの指導員なのですから、縁とは不思議なものです。
時の経つのは早いもの、そんなAちゃんが妻となり、母となり、性格のまるで真逆な娘たちに囲まれて幸せそうです。

そんな家族、赤子だったAちゃんが母となり、その赤子が幼女となって、そして新たな赤子を伴っての来訪です。

左:お茶目なHちゃん 四歳。        右:Mちゃん 生後8ヶ月。

時の経つのは早いもの、タイムマシンに乗せられた浦島太郎よろしく、その一家の目映い光景に目を奪われました。
Aちゃん、筆者の部屋にあった無地のバインダーに何故か注目、「見ていい~?」とページをめくり始めました。
それは筆者らの若き頃の写真アルバムで、何とそんな数冊の写真群の中から今は亡き父の姿を発見したのです。
それは妻らの昔日の職場同僚たちの旅行時の集合写真で、そのページその写真に直ぐに行きつくのも不思議です。
「僕もいるよ」
それは中学校教員を早期退職して、アトリエで木版画を始めた矢先に逝ったYKさんの声だったのかも知れません。

Kさん一家の目映い明るさに、大きなエネルギーを貰った春の1日でした。


「 AYさん、久々登場 」

昨年11月より長期でお休みしていたアトリエ生徒のAYさんが、久々に元気な姿を見せてくれました。
しかもその腕には小さな赤ちゃんが抱かれていました。AYさんの初娘のYちゃん、生後3か月です。

この可愛らしいYちゃん、アトリエへの来訪者の最年少記録です。
慣れない子育てに大変そうながらも、幸せいっぱいのAYさんでした。
愛娘のご披露、ありがとうございます。育児、頑張ってくださいね。
いつの日かの、
美しい絵画作品を数多く生み出してきたAYさんの、アトリエ復帰の日が待ち望まれます。

新しい小さな命たちに祝福を・・・。
その命の守護者たちに幸運を・・・。
命の息吹き輝くの春の日々に相応しい来訪でした。
感謝。

* * *

「ミュージック・ギャラリー(その272):春歌」

今日の当コーナー、「春」と「こどもの日」の両者繋がりとして、お届けします。
まず最初は当コーナーで昨年春にも取り上げた同じ曲の動画・別バージョンです。
筆者・若かりし頃の英国映画で米英ではヒットせず、我が国で大ヒットしました。
動画前半には、当時ヒロインのメロディー役を演じたトレイシー・ハイドが出演しています。
前回判も同様ですが、その時の動画では縁のあった日本へのメッセージが綴られていました。
邦題は「若葉のころ」ですが、原題では5月の初日または初旬とでも言うような曲名です。
映画邦題の「小さな恋のメロディー」は、原題はただ単に「メロディー」で少女の名前です。
春に相応しいやさしいメロディー、ビージーズのこの曲を選んだ監督 A・パーカーに脱帽です。

「若葉のころ」(英国映画「小さな恋のメロディー」挿入歌)、ザ・ビージーズ
" First of May ",The Bee Gees,(1971)

英国映画や風景に馴染みの薄かった筆者の高校生の頃、映画のシーンに数々の衝撃を受けました。
学園内で生ギターやチェロが身近だったり、女子たちの体操時のレオタード姿に驚いたり・・・。
ま、それはともかく、英国の何でもない日常の室内や車や街角風景等が、とにかく新鮮でした。
ビートルズの最後のアルバム「アビイロード」の両面のジャケ写真と同様のインパクトでした。
脱線はこれ位にして、永遠の春の情緒歌をどうぞ。


次の2曲目、アメリカの国民的アルバムとなったホテル・カリフォルニアの中の1曲です。
先立って追悼特集でも紹介の故グレン・フライのソフトな歌唱が今時の薫風を感じさせます。
アメリカ独特の乾いた質感の後ノリ・ビートのサウンドもまた快風を感じさせてくれますね。
ポップス大国 米国からしか生まれ出ない分厚くて明るい爽やかなハーモニーも絶妙な味わいです。

「ニュー・キッド・イン・タウン」、ザ・イーグルズ
" New Kid in Town ", The Eagles (1976)

全てが同瞬間に生まれ出たような馥郁たるサウンド・アレンジ、もう素晴らしいの一言ですね。
特にアウトロの徐々に変化してフェイドアウトするリフレイン、ずっと浸っていたい快感です。


さて、時代は更に遡って、筆者の最も好きな時代の60年代へとワープしましょう。
60年代後半に全世界的に伝播した「サマー・オブ・ラブ・ムーブメント」へと繋がる名曲です。
発祥の地アメリカを始め、世界中の若者たちが一番元気でパワーがあった時代だと思います。
既成の音楽には無かったフォークとロックの融合が、斬新で愛情深い世界を創り出しました。
もう一つのヒット曲「ミスター・タンブリンマン」と同様の清楚な12弦ギターの音色も印象的です。
まさに20世紀アメリカが生んだ「宝」、当コーナー2回目の登場です。

「ターン、ターン、ターン」、ザ・バーズ
" Turn Turn Turn ", The Byrds (1965)

フォーク・ソングの父と称されるピート・シガーが50年代に聖書から啓示を受け作った曲です。
人生の流転の移り変わりや、その喜びや悲しみ等の明暗を美しい旋律に乗せて謳い上げています。
シリアスな詞が重いながらも、「こどもの日」にこそ相応しい、心して聞き入るべき名曲です。


新緑の目映さの中、逝った命と芽吹く命の両者に想いを馳せながら、薫風を深呼吸したいと思います。

By T講師

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