2017年2月12日日曜日

YYさんの三線入門

日曜日・晴れ

こちらも久々のアップ
「T講師のクラフト・ワーク(その22):ボロ三線(サンシン)復活す」

新年より、アトリエ生徒 兼 学童クラブ助手のYYさんが三線を習うことになりました。
そこで、その自習・持ち帰り用として、筆者未使用の三線を修復することにしました。

修復を終え、組み上げを待つ元ボロ三線

それは、以前(3年前)大手中古屋でチョー安値のジャンク品として売られていたボロボロの三線でした。
前所有者の長期間使用により、表裏両面の蛇皮が非常に擦り切れていて相当なダメージを被っていました。
が筆者、廉価なこともあり、パーツ取り用にと購入。その糸巻きなどの消耗品を代替利用していました。

 三線の糸巻き(ギターのペグ部分)は折れ易い半面 高価で、ネット注文入手にも時間を要していました。
このボロ三線、3本の糸巻きが揃っていて、糸巻き1本の3分の1にも満たない低価格が魅力的でした。
しかも
筆者、昨年の帰郷の折に予備用に3本の糸巻きを購入済み。蛇皮さえリペアすれば使用可能になります。
そこで、
ボロ三線・復活プロジェクト(大袈裟な!)を即決断・決行しました。


「蛇皮の補強・彩色」

表皮の修復前(左)と補彩色後(右)
裏皮の修復前(左)と補彩色後(右)
表裏の蛇皮の摩擦で薄くなった部分には、透明アセテート・フィルムにて接着・補強。
その後、摩擦で傷んだ表皮部分は、アクリル絵具で下地色・中間色・濃色等を補彩色。
最終仕上げとして、新たな摩擦防止用にアクリル樹脂を全体にコーティングしました。
その透明メジウムには経年変化ヤニ色を施し、ビンテージ風な味わいを加味しました。

 めでたく3本(棹?丁?)の三線が揃いました。
左の三線は最も高価な純本皮製の三線で、以前アトリエ生徒だったMHさんからいただきました。
中央は20年ほど前に筆者が購入した半本皮製の三線で、薄い本皮の裏に布を補強してあります。
右が今回修復・復活を遂げた元ボロ三線で、胴周囲の赤いティ―ガ―(装飾布)が良い雰囲気です。


「三線3号」復活・誕生。
もうボロとは呼びません。音色の方もなかなかのものです。
めでたし。めでたし。

* * *

「ウィークリー・ダイアリー(その2):YYさんの三線入門」

アトリエ生徒で学童クラブ助手のYYさん、新年より三線入門を果たし、週1ペースでその練習に励んでいます。

 左:入門初日・レッスン開始のYYさん、半本皮の三線1号を使用しています。
 右:レッスン2日目のYYさん、めでたく復活した三線3号を使用しています。

自宅持ち帰り可能な三線3号(セミハード・ケース付き)を使用して3回目のレッスン中のYYさん。
( 他の2本の三線は、マン・ツー・マン方式での学童有志の練習のためにペアで常時必要です。)
自宅での調弦(チューニング)は、スマホのアプリで可能とのことです(便利な世の中ですね)。
この3号機、棹(ネック)の側面には各音程のシールが貼られており、練習するには最適です。
レッスン曲の第1号には、沖縄民謡の大定番曲「ティンサグぬ(鳳仙花の)花」が選ばれました。
ギターとは違い、バイオリン同様のフレットレスに最初は不慣れでしたが、随分 慣れてきました。

YYさんと、その愛機・三線3号の今後の活躍が楽しみです。

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